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ジャンボフェリー「りつりん2」 排ガス浄化装置の二相ステンレス溶接補修工事を実施しました!
~出張溶接で高難度の二相ステンレス材に対応~
株式会社MST Holdingsでは、広島県呉市の某大手造船会社様構内において、ジャンボフェリー「りつりん2」に搭載された排ガス浄化装置(スクラバー)の溶接補修工事を出張溶接にて実施いたしました。
本工事は船舶排ガス対策設備の一部に生じた損傷部の溶接補修であり、特殊な金属材である**二相ステンレス鋼(デュプレックスステンレス)**の施工という、高度な技術が求められる現場でした。
二相ステンレスとは?割れやすく施工難度が高い材料
今回補修対象となった排ガス装置には、**二相ステンレス(Duplex Stainless Steel)**と呼ばれる高強度・高耐食性材料が使用されていました。
二相ステンレスは、オーステナイト系とフェライト系の組織を併せ持つ特殊ステンレス鋼で、一般的なSUS304や316Lに比べて高い機械的強度と耐応力腐食割れ性能を有するため、過酷な環境下に設置される装置や配管などに広く使用されています。
しかしこの素材は、熱影響によって割れやすくなる特性があるため、溶接には以下のような点で高い注意が必要です:
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適切な溶接順序と冷却制御
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入熱管理(過剰な熱を避ける)
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適合した溶接ワイヤ・シールドガスの選定
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ピットや欠陥の防止対策
MST Holdingsでは、これらの技術要件をクリアするため、事前の溶接計画立案、溶接士の材質特化教育、適切な治具や機材の搬入など、準備段階から徹底した品質管理を実施しました。
狭小空間での現場対応力が問われる出張溶接
ジャンボフェリーの排ガス装置は、船体内部の限られたスペースに設置されており、作業は狭小部での高所・姿勢制限付きの溶接作業となりました。
現場は広島県呉市の某大手造船所内であり、厳しい安全基準と高品質な施工管理が求められる環境でした。弊社の現場チームは、狭いスペースでの施工に対応できる機材(ポータブルTig溶接機や小型送風機など)を持ち込み、空気循環や火気管理などの安全対策を行いながら、溶接補修を安全かつ確実に遂行しました。
現場を統括した**工場長の指示のもと、各溶接士が連携しながら作業を分担し、効率よく進行。**施工当日中に無事、補修作業を完了することができました。
MST Holdingsの強み:材質対応力と全国出張サービス
株式会社MST Holdingsでは、アルミ溶接をはじめとした非鉄金属や高難度材料の溶接に特化した体制を整えています。
特に、今回のような船舶設備の二相ステンレス補修を含む、高難度な現場にも対応可能な理由は以下の通りです:
✅ 材質対応力
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アルミ(A5052、A6061など各種)
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ステンレス(SUS304、SUS316L、SUS329J4L等)
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鉄(SS400、SPCC)
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チタン・インコネル・ハステロイ・マグネシウム
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二相ステンレス(デュプレックス材)
✅ 出張溶接の全国対応
大阪を拠点としながらも、広島県を含む全国各地への溶接作業・出張補修が可能です。工場内での加工はもちろん、現場での補修やメンテナンス、緊急対応にも柔軟に対応いたします。
今回の施工実績概要
項目 | 内容 |
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工事名 | ジャンボフェリー「りつりん2」 排ガス浄化装置溶接補修 |
場所 | 広島県呉市・某大手造船会社構内(出張施工) |
材質 | 二相ステンレス鋼(デュプレックスステンレス) |
工法 | Tig溶接(アーク制御・入熱管理) |
特記事項 | 狭所作業・姿勢制限・火気管理 |
対応内容 | クラック部の補修・追加肉盛り・仕上研磨 |
今後の展望とMST Holdingsの使命
船舶やプラント設備に使われる特殊材料の溶接ニーズは年々高まっており、とくに「脱炭素化」や「省エネ対応」が求められる現場では、設備の耐久性・気密性・安全性の確保が不可欠です。
MST Holdingsは、今後も溶接・加工技術の向上に努めるとともに、お客様のご要望に迅速・柔軟に対応できる体制を強化してまいります。
ご相談・お問い合わせはこちらから
出張溶接、排ガス装置の補修、二相ステンレスの施工など、お困りのことがございましたら、ぜひ一度ご相談ください。
📞【株式会社MST Holdings】
〒大阪府岸和田市田治米町37番1
Tel:090-5908-6091
Web:https://mstholdings.jp